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特集

彩られた季節を歩く 九州紅葉紀行 今年も紅葉の季節がやってくる。壮大な山々に美しい海、豊かな自然が残る九州には紅葉の名所もまた数多い。この時季だからこその秋の旅へ。

豊かな歴史と自然に彩られた九州の秋景

匠の技が生み出した美景 九年庵を訪ねる

 古くから人々が暮らし、豊かな文化を築き上げてきた地、九州。深い歴史が刻まれたこの地では、広大な自然もまた人々と共存し続けてきた。秋の九州では、そうした文化と自然が時に融合し、時に互いを引き立て合う秋景を楽しむことができる。九州観光推進機構広報センターの西村菜穂子さんは、秋の九州について「自然が多く残された九州には隠れた紅葉名所がたくさんあります。ぜひ、いろいろな場所を巡ってみてください」と話す。それでは早速、九州の紅葉名所を巡ってみることにしよう。
 九州の紅葉名所を代表するひとつが、佐賀の大実業家・伊丹弥太郎の別荘である九年庵だ。1892年(明治25)に造営された別荘には、1900年(明治33)から9年の歳月をかけて壮大な庭園が築き上げられた。その長い造営期間から、当初は敷地の西北端にあった茶室が“九年庵”と呼ばれたが、いまは別荘地全体がその名で呼ばれている。国の名勝に指定されたという別荘と庭園は、秋に最も鮮やかに彩られる。

秋の限定公開で庭園と邸宅を鑑賞

 庭園が一年で最も色づく秋、九年庵はその名にちなみ9日間のみ特別公開される。九年庵の庭園は、荒廃していた旧寺院の塔頭「不動院」跡に造営されたもので、九州で並ぶものなしと称される誓行寺の阿和尚によって作庭された。緻密な計算によって生み出された庭園は6800平方メートルに及び、周囲の山々と庭園の木々が織りなす紅葉のグラデーションは見事。ツツジやモミジの赤と、苔の緑との美しいコントラストもまた、阿和尚の計算だろうか。
 葦葺(よしぶき)屋根が印象的な邸宅は、日本の伝統的な建築手法と近代的なデザインが折衷された数寄屋建築だ。入り母屋葦葺の屋根や竹格子の連小窓、真竹を用いた濡れ縁など、野趣に富む意匠に日本の美意識が宿る。紅葉に包まれた邸宅に腰を下ろすと、まるで時が止まったかのような感覚を覚えることだろう。

色合いが異なる紅葉が折り重なり、美しいグラデーションを描く

九年庵
  • 年に2度の特別公開
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