大阪環状線では「明るい・きれい・わかりやすい」をコンセプトに各駅の美装改良工事を進めており、寺田町駅でもトイレ改良、案内サイン改良、インフォメーションボード設置、柱・梁の美化塗装など美装改良を行っています。
その工事中に、寺田町駅2番のりば(外回りホーム)壁面の塗装作業に伴い広告看板を撤去したところ、壁面に直接手書きされた古い駅名標を発見しました。駅名標上にうっすらと残る右横書き(右から左への駅名表記)の形跡等から、駅名標自体は戦前に設置されたものであると推定され、1932年の寺田町駅開業当時のものである可能性があります。1945年の大阪大空襲等の戦火をまぬかれ、戦前の姿をそのまま残す形で、本駅名標は、終戦後間もない時期に左横書き(左から右への駅名表記)に書き替えが行われたと考えられます。
寺田町駅や駅名標の歴史を物語る重要な史料であり、長きにわたり大阪環状線を見守ってきた貴重な鉄道遺産として、欠損部を復元し、現地で保存しました。
- 駅美装改良
- 寺田町駅
2016年6月8日
寺田町駅旧駅名標を復元・保存
