開港以来、多くの外国人が移り住み、西洋文化がいち早く取り入れられた神戸。
神戸旧居留地や神戸北野異人館街には、明治~昭和初期に建てられた洋館が今も残り、異国ムードがただよっています。
南京町、海外からの貨物が届いた神戸煉瓦倉庫など、ほかにも港町・神戸らしいスポットが点在。
そんな異国情緒あふれるエリアのおすすめスポットを紹介します。
ヨーロッパの街に迷い込んだような「神戸旧居留地」でレトロな洋館めぐり
1868(慶応3)年の神戸開港とともに、外国人の住居や仕事場として整備された「神戸旧居留地」。ヨーロッパの近代都市計画技術を基に街づくりが行われ、格子状の街路、街路樹、街灯など、今でも当時の面影を残しています。
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大正から昭和にかけて建てられたクラシカルなビルも健在。その中からいつくかをピックアップしてご紹介します。名建築と呼ぶにふさわしい趣ある建物について予習すれば、街歩きが数倍楽しくなるはず!
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現在は、大丸神戸店の別館として利用されている「旧居留地38番館」。日本で多くの西洋建築を手がけた、ウィリアム・メレル・ヴォーリズによる設計で、1929(昭和4)年、ナショナルシティバンク神戸支店として建設されました。アメリカン・ルネッサンス様式の重厚感がただよい、正面に4本見える、古代ギリシャ建築に使われた「イオニア式」の円柱が特徴です。
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「商船三井ビルディング」は、旧居留地エリアの南側を走る海岸通沿いに立つオフィスビルです。1922(大正11)年築で、大正期の大規模オフィスビルとして、国内で唯一、当時の姿を留めるといわれる貴重な建物。1階部分が重厚感のある石積、外壁にはテラコッタを多用し、最上部にメダリオンが施された半円形のペディメントを配するなど、アメリカン・ルネサンス様式の7階建ての高層ビルです。
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1880(明治13)年ごろ築、当時はアメリカ領事館として利用され、現在はレストラン「TOOTH TOOTH maison 15th」として営業する「旧神戸居留地十五番館」。開放的なベランダが特徴のコロニアルスタイルの建物です。神戸旧居留地に現存する神戸最古の洋館で、国の重要文化財にも指定されています。
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まだまだたくさんの洋館があるので、地図を片手にレトロ建築めぐりを楽しんでください。
神戸旧居留地
- 住所:兵庫県神戸市中央区
- アクセス:JR 神戸線「三ノ宮駅」または「元町駅」から徒歩5分
- 営業時間:散策自由
- 定休日:無休
- URL:https://www.kobe-kyoryuchi.com/
味は抜群! 見た目もキュート! 「KOBE CHOCO」の本格チョコスイーツ
神戸旧居留地散策の休憩にぴったりなのが、明石町筋沿いに2022年11月にオープンした「KOBE CHOCO」。2009年にオンラインショップとしてスタートしたチョコレート専門店初の実店舗です。
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ライムグリーンに包まれた階段を上がると、木を基調にした開放的な空間が。さまざまなチョコレート菓子が、おしゃれにディスプレーされています。
![KOBE CHOCO](./images/07.jpg)
グリーン缶とホワイト缶は、チョコレートにプレッツェルやクッキーなどをミックスした看板商品“割りチョコ”を2種ずつアソート。好きなときに好きなだけ割って食べられると人気です。ロボチョは「KOBE CHOCO」のマスコットキャラクター。5種のフレーバーが楽しめます。ミニロボチョとナッツやシリアルチョコなどが入った商品も!
![KOBE CHOCO](./images/08.jpg)
店内奥にはカフェスペースがあり、くつろぎながらチョコスイーツが味わえます。
一番のおすすめはチョコレートパフェ!
![KOBE CHOCO](./images/09.jpg)
ベースとなるソフトクリームは、チョコ、ホワイト、ミックスの3種からセレクトできる上、トッピングのロボチョ、バディーチョコレート(割りチョコ)、クッキー、ケーキも数種から選んでカスタマイズできる仕組み。いろんなフレーバーのチョコがギュッと詰まって、まさにチョコづくしのメニューです。
![KOBE CHOCO](./images/10.jpg)
テリーヌや生トリュフなどここでしか買えない商品もあるので、おみやげにぜひ!
KOBE CHOCO
- 住所:兵庫県神戸市中央区明石町30 常盤ビル2F
- アクセス:JR神戸線「元町駅」から徒歩7分
- TEL:078-331-3780
- 営業時間:11:00~19:00(カフェLO 18:30)
- 定休日:月曜、第1・3火曜
- URL:https://kobechoco.jp/
旧居留地散策の合間に「東遊園地」でのんびりひと休み
神戸旧居留地の東側に広がる約2.7haの都市公園「東遊園地」が、2023年4月にリニューアルオープンしました。
![東遊園地](./images/11.jpg)
園内は、「芝生ひろば」「みちひろば」「見晴らしひろば」「にぎわい拠点施設 URBAN PICNIC」の4つエリアに整備。あちこちにベンチが置かれ、以前にも増して誰もが過ごしやすいスペースに生まれ変わりました。
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緑が眩しい「芝生ひろば」では、寝転んでくつろぐもよし、お弁当を広げてピクニック気分を味わうもよし。思い思いの時間を過ごしましょう。
![東遊園地](./images/13.jpg)
以前のメタセコイヤ並木を生かした「みちひろば」は、フラワーロードと一体となったデザインに。ベンチが多いので、木陰で涼しく過ごせそうです。
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小高くなった「見晴らしひろば」からは園内を一望できます。カウンターテーブルがあるので、昼時にはここでランチをする人の姿も。
![東遊園地](./images/15.jpg)
芝生ひろばのそばにある「にぎわい拠点施設 URBAN PICNIC」には、カフェダイニング「park kitchen WEEKEND」が誕生。イタリアンを中心とした料理が味わえます。
![東遊園地](./images/16.jpg)
ドリンクや軽食をテイクアウトして、空の下でいただくのもあり!
東遊園地
- 住所:兵庫県神戸市中央区加納町6-4-1
- アクセス:JR神戸線「三ノ宮駅」から徒歩10分
- TEL:0570-083-330(神戸市役所総合コールセンター)
- 営業時間:散策自由
- 定休日:無休
park kitchen WEEKEND
- TEL:078-945-8883
- 営業時間:11:30~22:00(LO 21:00)、テイクアウト10:00~21:00
- 定休日:無休
- URL:https://www.instagram.com/park_kitchen_weekend/
白亜の洋館「北野異人館 旧ムーア邸」で食べるぜいたくミルフィーユ
1868(慶応3)年の神戸開港後、日本人から家や土地を借りられるエリアに指定されたことから、多くの外国人が居住していた「神戸北野異人館街」。明治から昭和初期に建てられた洋館が30数件残り、異国のような雰囲気がただよっています。
![北野異人館 旧ムーア邸](./images/17.jpg)
「北野異人館 旧ムーア邸」もそのひとつ。100年以上にわたりアメリカ人貿易商・ムーア氏の住居として使用され、ずっと非公開だった貴重な建物。2020年から、1階部分がカフェスペースとして開放されています。今も2階には日本人オーナーが住んでいるんだそう!
北野・山本地区の伝統的建造物に登録される建物は、神戸北野異人館街の特徴がそろった“コロニアルスタイル”。椅子やソファがゆったりと配された邸内には、アンティークな調度品や鮮やかなブルーのタイルが目を引く暖炉など、当時を思わせる設えを見ることができます。
![北野異人館 旧ムーア邸](./images/21.jpg)
ここでのお目当ては、かつて東京・銀座にあった老舗フランス料理店「銀座マキシム・ド・パリ」のレシピを受け継いだ、苺のミルフィーユ。オレンジリキュールの香りがただようカスタードクリームとサクサクとしたパイ生地で、たっぷりのイチゴをサンド。さらに、クリームとアーモンドで周りを覆い、大きなイチゴをトッピングしたぜいたくな一品です。
![北野異人館 旧ムーア邸](./images/22.jpg)
VMG HOTELS & UNIQUE VENUESの系列店「THE GRAND LOUNGE」でも提供していますが、このビッグサイズが食べられるのはここだけ。ボリューム満点なので、シェアして楽しむのもおすすめです(1人ワンオーダー制)。
![北野異人館 旧ムーア邸](./images/23.jpg)
緑豊かなガーデン席では、ハーブの香りに包まれながら、優雅なティータイムが過ごせます。
北野異人館 旧ムーア邸
- 住所:兵庫県神戸市中央区北野町2-9-3
- アクセス:JR 神戸線「三ノ宮」から徒歩15分
- TEL:0120-210-189(VMGレストラン総合窓口)
- 営業時間:11:00~17:00
- 定休日:火曜
- URL:https://www.kitanomoore.com/cafe/
ワインと一緒に楽しみたい「cuisine PASSE PARTOUT(キュイジーヌ パスパートゥ)」のフレンチ惣菜
山手幹線から神戸北野異人館街方面へ入った細い通りに佇む「cuisine PASSE PARTOUT」。フレンチやワンバーで腕を振るったオーナーが、2022年6月にオープンしたフレンチ惣菜店です。
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扉や窓はヨーロッパのアンティークが使われ、異国ムードを演出しています。白壁に青文字で店名が書かれた外観は、まるで海外にあるバルのよう。
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マンションのガレージをリノベーションした店内は、コンクリート打ちっぱなしのおしゃれな雰囲気。イギリスの軍事学校で使われていた椅子やチェコの椅子など、店内にもアンティークがたくさん取り入れられています。
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ショーケースには、キャロットラペやラタトゥイユなど、常時10種ほどのフレンチ惣菜が並びます。神戸市北区の赤タマネギ、西区のトマトといった地元産の旬野菜をふんだんに使用。商品は、テイクアウトはもちろん、その場でお皿に盛り付けてもらって店内でいただくこともできます。
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生ハムやオムレツといったイートイン用の一品も多数用意。前菜の盛り合わせは、5,6種の惣菜が少しずつ楽しめます。仕入れた野菜をベースにメニューを考えるので、内容は日替わり。イベリコのチョリソーがアクセントになっています。
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メニューはどれもワインに合うものばかり。フランス産を中心に60種ほどそろうワインからお好みを見つけてじっくり味わってください。店内にいながらもテラスで食事をしているような、開放的な空間も魅力です。
cuisine PASSE PARTOUT
- 住所:兵庫県神戸市中央区中山手通2-20-21
- アクセス:JR 神戸線「三ノ宮」から徒歩10分
- TEL:078-855-8139
- 営業時間:9:00~19:00
- 定休日:日曜
- URL:https://www.instagram.com/cuisinepassepartout/
30種以上の焼きたてパンが食べ放題! 「L’INSIEME(リンシエメ)」で満腹ランチ
神戸のベイエリアにたたずむ「神戸煉瓦倉庫」も、神戸風情を感じることができるスポットです。1890年代後半に建造され、1987(昭和62)年まで海外から神戸港に到着した貨物の倉庫として活躍していました。
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今ではレストランや文具店が入る複合施設になっています。ここでのおすすめは、ランチタイムに30種以上のパンがビュッフェスタイルで楽しめるカフェ&レストラン「L’INSIEME」。
![L’INSIEME(リンシエメ)](./images/30.jpg)
2棟ある煉瓦倉庫の北側にあり、コーヒーカップとパンが描かれた看板の前は、人気の撮影スポットになっています。
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広々とした店内の中央には、ブーランジェが丁寧に焼きあげたできたてパンがずらり。フランスパンやクロワッサン、ラスク、ドーナツ、アップルパイと目移りしそうに種類豊富です。
![L’INSIEME(リンシエメ)](./images/32.jpg)
いろんな種類が食べられるようにと、小さめサイズなのもうれしいポイント。ソフトドリンクも飲み放題でいただけます。
![L’INSIEME(リンシエメ)"](./images/33.jpg)
メインは6つのプレートからチョイス。どれも生の新鮮野菜をふんだんに使ったヘルシーメニューです。パンを存分に味わいたいならローストビーフなどの軽めのものを、メインもがっつり食べたいならオムライスやナポリタンを選んでみては?
![L’INSIEME(リンシエメ)](./images/34.jpg)
広い店内は明るく開放的。貸し切りもできるので、パーティーや二次会の会場としても人気です。
L’INSIEME
- 住所:兵庫県神戸市中央区東川崎町1-5-5 煉瓦倉庫北棟
- アクセス:JR 神戸線「神戸駅」から徒歩8分
- TEL:078-362-1778
- 営業時間:10:00~17:00 (LO 16:00)
- 定休日:不定休
- URL:https://www.project-linsieme.jp/linsieme/
南京町の食べ歩き&おみやげスイーツなら「神戸milk」に決まり!
神戸といえば、横浜、長崎と並んで日本三大中華街に数えられる南京町も忘れてはいけません。中華のお店がひしめく中、「ここでしか手に入らない新しいおみやげスイーツを」という思いから誕生したのが「神戸milk」です。
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杏仁豆腐とプリンを融合させた、日本初の「生杏仁プリン」を看板メニューとし、2019年7月、南京町の東入口・長安門前にオープン。その12月にプリンの販売個数世界一をめざし、ギネスにチャレンジ。1時間で2,310個の生杏仁プリンを販売し、見事ギネス世界記録に認定されました。
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プリンの原材料には、神戸産の六甲山麓牛乳を使用するほか、兵庫県産のフルーツなど地元食材を中心に使用。生杏仁プリンは、濃厚な杏仁の香りとぷるぷる食感、なめらかなプリンの舌触りがたまらない一品です。定番のほか、季節限定商品もあるのでチェックしましょう。
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夏の食べ歩きには、生杏仁プリンと杏仁ソフトが一度に楽しめるこちらがおすすめ。さっぱり味なので、暑さに火照った体をリセットしてくれます。トッピングは好きな組み合わせをセレクトしましょう。
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また、裏の店舗では夏季限定でかき氷を販売。ふわふわの氷にたっぷりの練乳、とろりとしたマンゴーの絶妙なハーモニーを楽しんでください。
神戸milk
- 住所:兵庫県神戸市中央区元町通1-1-1 新元町ビル1F
- アクセス:JR 神戸線「元町駅」から徒歩3分
- TEL:078-335-1844
- 営業時間:9:30~19:30 ※木曜のみ機械メンテナンスのため19:00まで
- 定休日:不定休
- URL:https://kobe-milk.com/
いかがでしたか?神戸の街をひとめぐりして、海外旅行気分を味わって♪
掲載情報は2023年7月10日配信時のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください
徒歩での所要時間は80m=1分での概測です。
乗り物の所要時間は、土休日ダイヤの最速時間です。乗り換え時間・待ち時間は含みません。時間帯、交通事情、利用する駅またはバス停により異なります。
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